スーパー修道女と日記
修道女は一般人より長生きだそうですが、ある修道院(ノートルダム系)の修道女たちを調査したところ、ただ長生きというだけでなく、アルツハイマーや脳卒中、痴呆などの老人がかかりやすい脳の病気に対する抵抗力が並外れて高かったそうです。 さらに、たとえこれらを発症したとしても、一般人に比べるとかなり高齢になってからで、しかも症状も軽くて済んでいるそうです。
彼女らは厳しい戒律に従って生活していますが、他のどの宗派よりも精神が怠けることを罪としており、脳を休ませることを固く禁じているそうです。 中でも特筆すべきは、全員が毎日自分の心と向き合い、それを詳しく日記に書き続けているということです。
1959年の『尼僧物語』で、主演のオードリー・ヘプバーン演ずる尼僧が他の修道女たちと並んで皮の表紙の小さなノートを受け取るシーンがあります。 その時、女子修道院長は彼女たちに向かってこう言います。
「残りの人生は、一日に二回、自分の意識に問いかけて、返って来た答えをこのノートに書き留めなさい」
修道院にはこのような伝統があり、それが精神の、つまりは脳の老化を遅らせていたと考えられます。
修道女だけでなく、アインシュタインやニュートン、J. S. バッハ、レオナルド・ダ・ビンチなど、あらゆる分野の天才たちにも、幼い頃から日記や手紙などで自分の考えや気持ちを雄弁に語る傾向があったと言われています。
辻邦夫さんも、奥様に「たえず書く人」と形容されていました。 三石厳さんも、遺品を拝見するとこまめにノートを取る方だったようです。 才能があったから彼らはこんなにも書いたのかもしれませんが、逆に書くことには自分の知性を育て、脳を活性化する優れたメカニズムが潜んでいるのかもしれません。 それが上述の修道女の研究から想像できます。
私がここで熱心に日記を書くのも、脳のためになっているならまんざら無駄ではないことになります。
夕食は私がキーマカレーを作りました。美味しかったです。
コメント