オードリー・タンの写真記憶式読書法
『オードリー・タン』という本を読みました。
トランス・ジェンダーにしてIQ=180で有名な台湾のデジタル大臣について書かれた本です。
この人は途中で女性に変身したので、本書の最初の頃は「彼」、途中から「彼女」と呼ばれていて混乱しました。そんな読書経験も初めてです。
オードリー・タンは天才児として育ち、親もいろいろ大変だったようですが、最終的にその才能が居場所を見つけたのはハッカーとしての人生でした。それが、台湾の政治的激動期に政治の透明化を実現するソーシャルネットワークを率先して実現することで表舞台に出ることになります。
それまでの力と力のぶつかり合いでしか生じなかった革命が、全く違う原理で起きることに、改めて目を開かせられました。
それとは別に、本書にはオードリー・タンの驚異的な能力のいくつかが紹介されており、中でもその特異な読書法には驚かされました。
オードリー・タンはいわゆる写真記憶の持ち主だそうですが(自民党の茂木氏もそうらしい)、大量の本を急いで読まなくてはならない時には、毎秒5ページほど、つまり一ページを0.2秒で写真記憶し、それから睡眠に入って寝ている間に全部を思い出しながら読んでしまうのだそうです。
?????
まず、一ページを0.2秒という超高速でチラ見するだけで、全部を写真記憶するというのが理解を超えています。速すぎ。
それから、寝ている間に記憶しているページをゆっくり思い出しながら読む、というのも完全に❓です。寝ているのなら、思い出すとか読むとかできないはずですから。
私が知っている「フォト・リーディング」という一見似たような技術では、サブリミナル意識を利用して本を速読しますが、これは一ページを一、二秒かけて写真記憶します。そして、その後寝るところは同じですが、寝ている間に記憶を再生して読み直したりはしません。起きてからも記憶を再生したりはせず、そのままにしておきます。
しかし、サブリミナル意識の働きで本の内容がいつの間にか頭に入っていて、必要な時に突然それが浮かび上がってくる・・・というものです。
(ホントカイナ)
寝ている間に何かするで思い出しましたが、レム睡眠の時に脳内では昼間にインプットされた雑多な情報を整理しているのだそうです。
(情報整理がどのように行われているのか、とか、どうしてそれが分かったのか、とかの解説を目にしたことはなぜかありません)
睡眠時に意識は飛んでいるが脳が起きている時がある、というのは本当のようです。
例のアドベンチャーレーサーの田中正人さんが、鬼軍曹のひめくりの中でこんなことをつぶやいています。
「歩きながら寝ろ!」
牽引されたり、仲間のザックを掴んで歩くと意識を落とすことができる。そうしているうちに脳がスッキリして睡魔がなくなる。そのうち、覚醒しながらも脳を左右交互に睡眠させることができるのではないかと思っている。
無茶苦茶なことを言うなあと思っていましたが、それほど荒唐無稽ではないのかもしれません。
コメント