トランプのガザ「所有」提案に思う
袋叩きに遭っているのを見ると、ガザをアメリカが「所有」して瓦礫を撤去し、その後にリヴィエラのような美しい国際都市に再建する、という提案はあまり快く受け入れられていないように見えます。
トランプの言い方も良くなくて、誤解を増幅している印象があります。
でも、私はこの提案には一理あると思います。
彼も口にしていましたが、ガザは文字通りの廃墟であり、とても人間が住めるような場所ではありません。あそこまで破壊したのはイスラエルですが、そのきっかけを作ったのはハマスによる襲撃です。
そしてハマスの襲撃を引き起こしたのはイスラエルによる不法な入植であり、それを引き起こしたのは・・・とこの憎しみの連鎖はどこまでも続きます。
ここまで来てしまうと、パレスチナ人とイスラエル人は平和的に共存することは無理としか思えません。
たとえ一時的に停戦・和解したとしても、必ず争いは再発することでしょう。
であるならば、どちらかが(好条件と引き換えに)出ていくしかないと思うのです。
それは現状から言ってパレスチナ人の方だと思います。
力の差だからどうしようもありません。善悪の問題ではありません。
しかし、自分達の故郷を完全に抹消されてしまうことをよしとするパレスチナ人は、まずいないものと思われます。
そこにトランプの提案が価値あるものとして登場します。
私の夢想するあるべきトランプ・シナリオはこうです。
1.ガザをアメリカが「所有」します。これはガザを一時的にパレスチナ人のものでもイスラエル人のものでもなくす、という意味です。
2.ガザから破壊の痕跡を全て取り除き、世界から投資を募って美しい「リヴィエラのような」国際都市に作り直します。
3.この地を米・イスラエル・パレスチナの共同統治地区シン・ガザと定め、保養地として世界に開放します。パレスチナ人はこの都市で優先的に職を得て、定住することができます。
4.シン・ガザには米軍が駐留し、警察機能を強化して犯罪を未然に防止します。政治活動も禁止とします。
5.繁栄が10年続いたら、統治形態を見直す住民投票を実施し、次のステップに進みます。
今のガザをパレスチナ人だけで復興することは無理です。
瓦礫の残る市街地にバラックが立ち並び、ギャングが支配する無法地帯になる可能性が大です。
そして、大義を口にするだけで実際には何もしようとしないアラブの支配者たちに、一時的にパレスチナ人を引き受けさせる(費用負担させる)のは理にかなっているとも思います。
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