肉離れ?/TJAR特番

木曜日に、朝起きて体を持ち上げた時、右の肩甲骨の下あたりが痛みました。
体位によっては痛みで動けなくなる可能性のありそうな痛み方でしたが、気をつけて動いていたら慣れてきたようで気にならなくなったので、予定通りジムに行ってきました。
ジムでは、器具を使って背中を反らせる背筋トレーニングもやりましたが、その時は大丈夫でした。
帰宅して、指圧器具で揉んだりもしました。

ところが、その夜になって再び痛みを感じ始め、翌日にはかなりやばい感じになってきました。肉離れのような印象です。
揉んだのが良くなかったのかもしれません。
慌ててボルタレンテープを貼りましたが改善されず、結局金、土、日と静養して過ごしました。
あまり動かないのでお腹の調子もイマイチで、気分も良くありません。

一つ発見がありました。
いつも腰などに貼っている湿布薬のボルタレンテープより、ロキソニン・ジェルの方がよく効いたことです。ロキソニンはあまり効かないと思ってきたので、これは意外でした。
痛みが少ないと色々なことに取り組む気持ちが出てくるので、これは助かりました。

早く良くなりたいです。



一日家にじっとしている機会を利用して、録画しておいたトランス・ジャパンアルプス・レース2022の特集を前後編すべて鑑賞しました(BS1)。
走行距離415km、累積標高差27000m、コースは日本アルプスの稜線上、死亡リスクあり、という“日本一過酷”な山岳レースです。
15kmの登山でへばっている私が、その28倍もの長さを、しかもほとんど休まずに走るレースについては想像することすら無理なはずですが、それでも思わず惹き込まれました。

平均年齢は40歳オーバー、完走者の最年長は54歳。
流石に50代の完走率は7人中一人と、15%に満たない厳しさでした。
62歳で参加した還暦ランナーの竹内さんは、真っ先に北アルプスでリタイアしてしまいました(それでも80kmほど進んでいますが)。
肉体的に過酷なこの種のレースに高齢者がどれくらいチャレンジできるか、興味の一つはそこにありますが、やはり年齢は正直だと思いました。

今回は、大会四連覇でレジェンドと呼ばれている望月選手が復帰したことも話題になりました。
しかし、さすがの望月さんも齢45。四年前の大会で自主的に一切の補給を断ち、15kgの荷物を背負って完走し話題になりましたが、他の選手とは一線を画したこのチャレンジで体を痛め、調子が戻らないまま今回のレースに参加して4位で終えました。
ブランクを置いての走りでこの成績はさすがと思いますが、一方、彼自身は思い通りに動かない自分の体に苛立ち、何のために自分はここにいるのか、中途半端な走りをするくらいならリタイアすべきでは無いかと悶々としていました。
これも年齢にまつわるドラマとして見応えがありました。

それ以外の選手に対しても日常生活に密着した取材が奏功し、何のためにこのような過酷なレースに身を委ねるのか、さまざまな生き様を通して走ることの意味について深く考えさせる番組に仕立てていたのはさすがと思いました。
初回放映以来TJARを担当してきた齊藤倫雄プロデューサーの力量を感じさせる優れた特番でした。

それにしても、このレースがなぜこんなに人々を惹きつけるのだろうか、とあらためて考えてしまいます。
果てのないコロナとの戦い、ロシアのウクライナ侵攻や統一教会問題で揺れる日本の政治など、接するたびに心が動揺する現実に対する拒否感がその底に横たわっているのは間違いないと思うのですが、どうでしょうか。
齊藤プロデューサーはTJAR2012の文庫本の後書きで、「人が一番走るのは、状況が最悪に思えるとき」だという言葉を引用して、アメリカで長距離走が人気を博したのは、大恐慌の時代、ベトナム戦争が繰り広げられていた70年代前半、9.11のテロ攻撃後だ、と述べています。
不安の時代だから人気があるレースだとしたら、楽しんでばかりはいられないかもしれません。

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