国際社会の新しい「原理」
季節が変わり、体調も上向いてきたようです。
相変わらず朝起きるのは辛いけれど、起きてしまえば動けます。
週3回ジムに行っているし、行かないときも近所を三キロ程度ウォーキングできています。
デスクワークの方は、目の調子が悪いことを言い訳にほとんど進んでいませんが。
そんな上向き加減の調子も、ウクライナ関連のニュースに接するたびに劇下がりとなります。
強奪、強姦、拷問の3Gに加え、今度は化学兵器ですか。
ロシア軍のやっていることは戦争ではなく犯罪です。
まさに次元が変わってしまった以上、先月とは違う対応が求められるのは当然と思います。
自由主義陣営は、痛みを覚悟の上、あらゆる手段でロシアに対する制裁を課さねばなりません。
ロシアが内部から崩壊するまで。
こちらに現在の制裁の影響が出始めたモスクワの様子が写真入りで紹介されていますが、こんなものでは済まないでしょう。
ところが経団連の十倉会長は、政府がロシアのサハリンのLNGプロジェクトから撤退しない方針を示したことを評価し、ロシアからの液化天然ガスの輸入を今やめることは「現実的な判断ではない」と述べました。
制裁破りですが、同様に都合よく立ち回ろうとしている国はインドを始め多数派ですし、もちろん中国や北朝鮮などはロシア側に立っています。
人権意識の違いが、制裁に対する態度の濃淡となって現れているのかもしれません。
強奪や強姦、拷問なんて戦争なんだからあって当然、という感覚の人は、適度な制裁でお茶を濁そうとしているように見えます。
体に無数の拷問跡を残して遺体袋に入れられている小さな子供の写真を見ても、彼らは何も感じないのでしょうか・・・。
今回の侵攻から見えてきた国際社会の新しい「原理」は、核兵器を持つ国が持たざる中小国を武力で侵攻したら言うなりになるしかない、という恐ろしいものです。
「国際法の支配」から核兵器の数による支配へと、パラダイムが変わったと思わざるをえません。
となれば、これから起こることは核保有国による非核保有国の蹂躙であり、非核保有国における核開発競争の激化となります。
当然ながら、平和国家日本の主権と利益はとことん蹂躙されるでしょう。
もちろん、こうした火遊びが世界崩壊という大火事に発展する恐れはかつてなく大きくなると思います。
ノイマンのゲームの理論における囚人のジレンマであり、全員が一番望ましくない状態で均衡することになりそうです。
ところで、最近よくテレビにでている廣瀬陽子教授って何者?
上に述べたような重要なパラダイムシフトを前にして、なんだか歯切れの悪い言動に終始しているように見え、イライラしていましたが、ハフポストの記事を読んでナンジャラホイと思いました。
彼女はウクライナ侵攻を予測できなかったことにショックを受け、「自分の研究成果に基づけば、ロシアがウクライナに侵攻するはずはなかった」のに、なぜ侵攻が起きてしまったのかをうじうじと悩み、自分の研究(=総合政策学)は一旦振り出しに戻った、とまで言いながら、最後に
この新しいパラダイムに挑戦できるのは総合政策的アプローチしかないと確信する
と、突然の自分ヨイショ宣言。
なぜそう思うのかという説明もなしにこれはないだろうと呆れました。
この人、ダメだと思います。
でも、もっとダメな人が大勢います。
たとえばこの人。
非道なウクライナ侵攻の惨状をテレビで見ながら広島・長崎を思い起こした、と述べ、安倍元首相や橋下弁護士の「核共有」議論に触れ、安倍氏の「我が国の平和と安全は相手国がアメリカからの報復可能性をどう考えるかにかかっています」という発言を取り上げて
ウクライナ戦争の教訓とは、米国との軍事同盟の強化などではない。ロシア、中国、北朝鮮の近隣諸国と平和な友好関係を保つことではないのか。(鎌田 慧:ルポライター)
正気か、と言いたいです。
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