クリミア大橋が落ちた?
とうとう破壊されました。
ネットには爆発の瞬間を含む様々な映像が溢れています。
この橋は車両通行用の道路と鉄道が並行して走っていて、どうもまずトラックが爆発し、その影響を受けて隣を走行中の燃料を積んだ貨物車が引火したもののようですが、緻密に計算された破壊行為のようにも見えます。
破壊されたのは二車線道路の片側と、鉄道線路です。
一説によれば、すでに道路は交互通行で通れるようになり、鉄道も燃えた車両を撤去して運行を再開したそうですから、完全に落ちたわけではないようですが、以前のように安心して使うことはできないでしょう。
ロシアは原因を究明するとだけ宣言していますが、ウクライナは「これは始まりだ」と微妙な発言をしていて、誰がやったのか/事故なのか、どちらも明らかにしたがらない印象を受けました。
クリミアはロシア側は自国領と言い、ウクライナ側は奪還すると言っている地域ですから、もしウクライナが攻撃したとするとロシアの核攻撃を誘発する可能性大です。
その場合、ロシアが使用するのは「戦術核」だそうです。
ICBMで遠く離れた都市を破壊力の強い大型核兵器で攻撃するのが「戦略核」、小型で車や船などに積んで運び戦場の狭い範囲を破壊するのが「戦術核」というそうですが、私が驚いたのは米国は「戦略核」しか持たず「戦術核」はほとんど保有していないということです。米国の地理的条件を考えれば、「戦略核」一本で行くというのは合理的選択ですが、こうなるとそれが裏目に出ているのかもしれません。
それもあってか、米国とNATOはたとえロシアが核を使おうと、通常兵器で対抗すると述べていて、その場合はロシアをウクライナ領から完全に押し出し、黒海艦隊を殲滅すると警告しています。
NATOの全面参戦です。
その先ですが、ただでさえ戦闘能力が枯渇しているロシアですからNATOの攻撃に耐えられるわけはなく、対抗して次々と戦術核を使うか、あるいは欧州に戦略核を打ち込むという暴挙に出るかもしれません。
そうなったらハルマゲドンです。
まさか、そこまでは行かないだろうと思いますか?
私は、恐ろしい話ですが、最終戦争の可能性はかなりあるとみています。
このシナリオは誰の目にも明らかで、しかし、西側はロシアを勝たせることは自由世界の死を意味すると知っているので、核の脅しに屈することはないでしょう。
つまり、後はロシアのさじ加減次第で世界の運命が決まるということです。
プーチンがこのチキンレースから自分が先に降りるのは絶対に嫌だと思えば、
戦術核の使用→NATOの参戦→戦術核の更なる使用または戦略核の使用→核戦争→ハルマゲドン
と推移します。
この事態を変えうるのは、二つのシナリオです。
- ロシアの政変(プーチン失脚または暗殺)→事態は改善?
- 西側の弱気(ゼレンスキー疲れ)→事態は悪化
日本にとってはこの動きは対岸の火事でしょうか。
そうならいいのですが、ここにもう一つ未知の変数があり、予測を困難にしています。
中国 (と北朝鮮)です。
習近平は米国の力がウクライナに削がれているのを好機と捉え、台湾侵攻に踏み切るかもしれず、その時は同時に尖閣諸島の領有に踏み切るでしょう。
北朝鮮も連動して日本にミサイルを飛ばしたり、韓国に攻めいったりするかもしれず、その後はどうなるか神のみぞ知るです。待ったなしでの推移となるでしょう。
長い人類の歴史のほとんどは戦争と殺戮の歴史でもあります。
その事実を直視せざるを得なくなる時が「まさかの時」であり、その時はすぐそこに迫っているのかもしれません。
「覚悟」が求められていると思います。
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