ひざまずいては 自由になれない
「ヒロシのぼっちキャンプ」を相変わらずよく見ています。芸人ヒロシの語りのクオリティには目を瞑って、ですが。
一番のお気に入りは冒頭のテーマ曲です。
いい雰囲気のギターの弾き語りで、どんな曲だろうと思って調べたら
Eddie Vedder - Guaranteed (Into The Wild)
とありました。
ひざまずいては自由になれない空のグラスを高々とかかげてどこへ行こうと自分らしくいよう自由でいるために
以下続くのですが、翻訳の歌詞は素敵でもnativeのつぶやく英語は本当に聞き取りにくく、なんて言っているのかわかりません。
そこで英語の歌詞を見たら、こんな具合でした。
On bended knee is no way to be freeLifting up an empty cup I ask silentlyThat all my destinations will acceptthe one that's meSo I can breathe
最後の「自由でいるために」が何度聞いてもfreeという単語ではなく、謎でしたが、breatheだったんだ。
同時に、この番組の翻訳は相当な腕前だと感心しました。
直訳するとこんな具合ですから。
膝を屈していては絶対に自由にはなれない空っぽのカップを高く掲げて静かに自問するどこへ行けば自分が受け入れられ自由でいられるのだろうと
オリジナルの演奏を貼っておきます。
ところで、タイトルの次の括弧内に"Into The Wild"とあり、もしやと思って確認したらやっぱり映画「荒野へ」のことでした。これはJ.クラカワーの同名のノンフィクションを映画化したもので、かなり高評価だったと記憶しています。
もともとこの本(英語)は、昔の同僚Eさん(米国人)が私に向いていると勧めてくれたものです。
主人公は、恵まれた境遇に育ったにもかかわらず、大学を優秀な成績で卒業してから突然何もかも捨てて出奔し、二年後にアラスカの打ち捨てられたバスの中で餓死していたのが発見されたという不可解な人生を送った若者です。
その理由は推測するしかありませんが、本の後書きには、主人公は「根本的な自信のなさから、極端な肉体的挑戦へと走り、そうすることで男らしさを立証しようとした」「(命懸けの冒険を)うまくいっていない人生を根底から変えてくれるものと思い込んでいた」という記述があります。
彼女は当時から私がphisical eliteになりたがっているのを知っていて、そんな危うさをたしなめる気持ちで一読を勧めてくれたのかもしれません。もしそうなら恥ずかしい(笑)。
でも、この曲はそんな主人公の気持ちを優しく包み込んでくれる名曲と思います。
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