パーキンソン病の友人と再会
二年前に会ったパーキンソン病の友人(和敬塾)から連絡があり、もう一人の友人と一緒に会ってきました。
かなり痩せて、老化が進んだ印象でしたが、会話は普通にでき、振戦もジスキネジアもなく、まだまだ行けそうで安心しました。
お前は若いなぁと言われましたが、腰のことを知ったらどう思ったでしょう(笑)。
もし悪い知らせを受け入れる覚悟があれば読んでもらおうと、病気についてのメモを作成して持参しました。前回も持って行ったのですが、彼はまだまだ楽観的だったので見せずに帰ってきたのです。
今回のは、姉の闘病記(義兄作成)からの引用も含め、全体を大幅にアップデートしていきました。
彼は自分は先行きを楽観はしておらず、同じ死ぬにしても知らないで死ぬより知った上で死ぬほうが良い、とにかく情報が欲しいと言ってくれたので、今回は資料を渡し、簡単に説明してきました。
別にショックを受けた風ではなく、冷静に質問してくれて安心しました。
その後、死ぬことについて三人で意見を交換し(もう一人は一年前に奥様を亡くされている)、私自身も含め皆それなりに覚悟ができていると言う印象でした。
なんと言ってもこの歳ですから…。
何冊か持って行った本のうち、
橋爪大三郎『死の講義』(ダイヤモンド社)
を大変気に入ってくれ、別れ際に、自分もこれを買って読みたいと言いました。
この本は、死を理解するためには死を考え尽くした宗教家の結論を知ることが大事だと言う立場から、世界の主要な宗教の(死にまつわる)思想を「中学生にも分かる語り口」で記したもので、確かにこれ以上分かりやすい解説書は世界中探してもないでしょう。そして、誰もが死ぬときにはこれらの思想のどれかを手にして死んでいくのだと言うことがはっきり分かります。死への恐怖は、そのときにはほとんどなくなっているに違いありません。
彼がこの本を選んでくれて良かったと思いました。
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