リベンジ登山
腰の状態は依然として悪く、右の尻から脚が軽くですが痛みます。
歩くたびに痛み、ベッドの中で腰を移動させるたびに痛み、意気消沈するやら腹が立つやら。
そこで、この程度の痛みでもまだやれるかどうか、決着をつけようと再び登山に挑戦してきました。
行き先は前回途中で敗退した足柄方面。
あの途中で行き止まりになっていた道ではなく、正規のルートを通って足柄古道経由で足柄駅まで歩き、金太郎と熊さんに会ってこようというものです。
結果から言うと、全行程を問題なく歩き通すことができ、しかも腰の痛みも驚くほど軽くなりました。
ショック療法大成功です。以下はその報告です。
2月最終日の金曜日、最近の晴天続きの日々と同様の快晴で、電車を一本乗り遅れ御殿場線の山北駅に着いたのは9時半近くになっていましたが、どうせ今日はただのハイキングと思い、ゆっくりと歩き出しました。
ベースレイヤーのメッシュシャツの上にTシャツとウールのカッターシャツを着て、薄手のダウンジャケットをザックに忍ばせた出立ちでしたが、それでも強い日差しに暑いと感じるほどでした。
前回同様、洒水の滝はパスして21世紀の森まで標高差400mを一気に登り、セントラル広場の東屋の下で昼食にしました。今回は家からコーヒーをテルモスに詰めていったので、気分良く休憩できました。
ここまでで気がついたのは、最初山北駅から歩き始めた頃に少し痛んだ右足股関節が、途中から何ともなくなったことでした。臀部の坐骨神経痛もありません。幸先よし、です。
これはセントラル広場で発見した仮装樹です。
君は何の子?
休憩が終わり、前回とは別のノーマルルートへ向かいました。
この道は最初150mほど登りますが、途中まで簡易舗装のため歩きやすく、道迷いの心配もなく先に進めました。
しかし、山道っぽくなってからはアップダウンが増え、少し踏み跡が消えていたり、なかなか気を遣うルートでした。
記録を読むと、私は8年前の2017年にもここを通っていますが、特に難しいなどの記載はなく、その後道が荒れてきたのか、私が耄碌してきたのか(笑)いずれかだと思います。
この辺り、どこを歩いていても、大きなモーターが動いたり止まったりするようなウーン、ワーンという音が静岡県側からのべつ聞こえています。どこかに大きな工場でもあるのかと思いましたが、前回はこんな音は聞こえておらず、謎のまま先に進みました。
やがて山伏平という峠に着いたら、一人の男性登山者に会いました。
この人が今回の登山で出会ったただ一人の人でした。そくらい人気のない山域だったわけです。
彼と別れ、私はさらに先に進みました。このルートは地図で見ると平坦な印象ですが、実際には200m近いアップダウンがあり、そろそろ疲労が溜まってきていた身には楽ではありませんでした。
一時間弱で、万葉公園という場所に着きました。
ここは万葉集の昔から歌に詠まれていた由緒ある場所なのだそうで、歌が彫られた石碑などがあり、この場所まで自動車道が登ってきていました。駐車場もあります。
もうこの先は道迷いの心配はなさそうです。
万葉公園から舗装路を少し進むと道の脇に立派なトイレがあり、ここで用を足して一服しました。
ここには茶屋のような建物がありましたが、今日はお休みのようです。
そこからさらに進むと、やがて目的地の足柄峠に着きました。
ここは想像していたよりずっと簡素な峠でしたが、その近くに足柄城址があったので寄り道してきました。
ここはひろびろした気持ちの良い草原で、そこで富士山の絶景をむ楽しむことができました。
こんなに素晴らしい展望地はそうそうないと思います。
いつまでも居たいと思いながら、しばらくここで時を過ごしました。
幸せでした。
そこからは時々舗装路も使いながら、足柄駅へ向かいました。
しばらく降ると、足柄新道と旧道の分岐点に着きました。
名前は旧道ですが、こちらは舗装路。新道の方は未舗装の林道なので、迷わず新道の方を選び歩き出しました。
この道は広く、平坦で歩きやすく、気をつけていないと思わぬスピードが出てしまいます。
トレランなどするにはもってこいの林道でした。
降っていると、また例のウーン、ワーンという音が強く聞こえてきました。
そして、それが富士スピードウェイから聞こえてくることに初めて気がつきました。
そういえば、ここはもう静岡県です。
終点近くに、ここは「ドイツの気候性地形療法」を楽しむ場所である云々という看板がありました。
自然の中で、低温などの気候条件に体をさらすことで健康増進を図るのだそうです。
体表面の温度を二度下げるよう、薄着をしたり腕まくりして歩くよう書かれていました。
やがて終点の足柄駅に着きました。
足柄駅はびっくりするようなモダンな駅舎で、その前に金太郎と熊さんの像があります。
金太郎は可愛らしく、熊さんも穏やかないい顔をしていて、ほっこりしました。
帰宅してお風呂に入り、一晩寝て、朝起きると、腰の状態はかなり良くなっているようです。
レベル5くらいの感じです。
今回の記録です。
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