激動期間近か

昨日のBS8プライムニュースは見応えがあった。
途中からの視聴だが、テーマは対中問題らしく、中でも政権内部の親中派と目される二階・今井両氏の評価について議論が戦わされた。

小森義久氏は、従来からの主張通り、(二階・今井両氏は)軍事対決を含む米中全面対決の時代に逆行し米国の逆鱗に触れる恐れがあると指摘。

これに対し、木村太郎氏はトランプはpacifistで直接的な軍事対決はしない、あるとすれば日中の軍事対決だけであると主張し、米中をにらみながら相対的にものを考えるのではなく、「日本ファースト」こそ我が国に求められる外交姿勢だと述べた。

政権側からは長島昭久氏が出ていて、政権内に異なる価値観の対立があるように見えるのはマヌーバーであり、決して分裂しているわけではないと発言した。

いずれも一聴に値する意見だったが、番組中でも取り上げられた「二階氏の異常な親中姿勢」がどこから来ているのか、ひょっとしたら木村氏が指摘した「日中の軍事対決」の可能性に由来するものではないのかと、ふと思った。
中国から多くの内部情報を得ているに違いない二階氏は、実は間近に迫った日中の軍事対決を真剣に恐れ、それを避けるために親中姿勢を誇張し、習近平の国賓招待を唱えているのではないか。これによって一時的にせよ軍事対決を先延ばしし、事態の好転を待つのが本意ではないか・・・。

いろいろなことを考えさせられた番組であったが、いずれにせよ、日本は米国に依存するだけではなく、自国は自分たちの知恵と力で守る「日本ファースト」の姿勢を鮮明にすべきであると思う。

しかし、それが本当にできるかどうかは疑わしい。

最近、宮台真司氏が過激な発言をして話題になった。

食うだけの生活にくすぶり続ける若者と、いいことが何もなく日々を送る老人だらけの今の社会は「沈みかけた船」で、船内で人々が座席の取り合いをしてるだけだ。だから、何らかの弥縫(びほう)策で対応するよりも、加速度的に悪くなって底を打った方がいい。国民はすぐ反応して変化する

また、ジャーナリストの岩田太郎氏も、中国の侵略が近未来に破局を迎えることを契機に、日本におけるイデオロギー的な改革が実現すると主張している。外敵の侵攻や防衛体制の不備の露呈というショックなしには、国民全体の合意を得ることが困難だからという意味である。

どちらも、近い将来の激動期において、日本が相当の犠牲を払う事態を予想している。
具体的には、中国は台湾進攻と尖閣奪取に突き進み、さらにはpacifist米国がコロナを理由にそれを米国本土に影響しない局地紛争と定義して知らん顔をすれば、沖縄を侵して戦前の満洲国のように分離独立させ、日本のシーレーン、さらには九州や本州を脅かす事態も起きないという保証はない。
その犠牲無くして、日本の脱皮は行えない(「ショック療法」なしに平和ボケの夢は覚めない)ということか。


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