「怒り」の闘病ライフ
キューブラー=ロスの『死ぬ瞬間』という有名な本によると、死を宣告された末期ガン患者の心は次のように動いて最終的には死を受容するに至るのだそうです。
「否認」→「怒り」→「取引」→「抑うつ」→「受容」
私が腰椎すべり症という不治の病を宣告されたとき、まず最初に頭に浮かんだのはたしかに「否認」でした:そんな馬鹿な! 二十年近くもあれほど熱心に筋トレや水泳をしてきたのに、何かの間違いでは・・・。
そして今現在はどうやら「怒り」のフェーズにあるようです:医者はすぐ安静にしろとか痛ければ手術しろとか言うばかりで、原因についても自然治癒力を生かした治療法についても何も言ってくれない。こいつらは役立たずばかりだ!
と言うことで、今の私はこのまま黙って大人しく痛みが引くのを期待しつつ静養に徹するなんてごめんだ、ダメ元で打って出てやると反撃モードになりつつあります。
何を考えているかというと、冷静になって(からだ改造にもかかわらず)すべり症になった原因を探ることと、その対策を加味した新しいからだ改造法を試してみることです。そして動きながら治すことで、せっかくここまで築いてきた体力をなるべく温存し、再び元のように登山ができるような体を復活させることです。
原因については、豊橋にあるピラティススタジオkoti pilatesのホームページに出ていたこの図が全てを説明しているように思います。
つまり、私の姿勢が悪かったと言うことです。そしてこれまでのからだ改造法ではこれが改善できなかったわけです。
このサイトで述べられているように、猫背になる根本的な原因は骨盤や腰椎のパランスが悪いことにありますが、どうしても猫背を治すことばかりに意識が向いて背中を伸ばす運動ばかりしてきたようなのです。
ではどのような運動・ストレッチをすれば良いのか、まだ模索中ですが、とりあえず「バンザイ・おじぎ体操」と「骨盤回しストレッチ」を始めました。以前やっていたストレッチも微妙なメニューを除いて復活させました。
その上で、痛み具合を見ながら慎重に運動を行うことにし、今日はとりあえず3.25kmを超スロージョグで走ってみました。もちろん異変を感じたらすぐ中止する腹づもりでしたが、別に問題なく走ることができ、呆気にとられたくらい簡単でした。もちろん明日にならないと本当のところはわかりませんが。
さらに積極的な治療法として、お腹の内部(腹腔)の圧力を高め、その力でお腹方向にズレた椎骨を背中側に押し戻す方法にもチャレンジしてみたいと思います。これは以前にご紹介した「腹圧呼吸法」ですが、これを採用しているスタンフォード大の運動選手たちの間で腰痛が減ったと報告されているそうです。最近サボっていたので、もっと真剣に取り組んでおけばよかったのかも、です。
これらのアプローチが成功したら徐々にメニューを増やし、やがては高尾山に登りたいものだとと思っています。そして高尾山がクリアできたらいずれは北アルプスも・・・と夢がふくらみ元気が出てきましたが、将来のことはやったみなくてはわかりません。
運が悪ければ改善は見込めず、場合によっては悪化する可能性もあり、そうなると山は諦めるからせめて日常生活だけは普通にできるようにしてほしい、などと「取引」を持ちかけ、それが上手くいかないとなればうつ状態になり、最後は完全に白旗を揚げることになるのかもしれませんが、先のことは今は考えずに当面のチャレンジに専心しようと思います。
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