『人新生の「資本論」』

今朝の我が家のベランダです。





一年でこの時期が一番華やかです。

こういう平和な時間が毎年変わらずに訪れてもらいたいものだと願っていますが、もう、そんなのんびりしたことを考えていられるのも後わずかだ、という主張があります。
先日観たBS1スペシャル「2030 未来への分岐点」がそれで、内容に興味を覚えてネットを漁っていたら見つかったのがこれでした。



ここにゲストとして出てくる斉藤幸平さんは、フンボルト大学哲学科出の博士らしく、もちろんすごい秀才ですが、経済の専門家ではないところがユニークです。やはり経済学など専攻してきた経歴ではもはやこの分野に切り込めないのかもしれません。

彼によれば、ミレニアル世代よりさらに下のZ世代(グレタ・トゥーンベリさんなどの世代)の目に写っているこの世界は、私など高度成長期を経験した世代には想像できないような絶望的な姿をしているようで、そういう彼らはコモン(社会的共通資本)をベースにそもそも成長を前提としない新しい社会・経済システムを根本から作り直さない限り、今世界が直面する問題は解決しないと感じているとのことです。

斉藤幸平さんの『人新生の「資本論」』は、2021新書大賞第1位にしてアマゾンの新書部門ベストセラー第5位にランクされ、難しい内容なのにすでに25万部という大勢の読者を獲得したことで話題になっています。
そこで早速買い求め、今読んでいるところですが、確かにこれはすごい本です。
この本の主張にはどんな反論も無効と思えるほどの圧倒的な説得力があり、自分がこれまでいかに何も知らなかったか、あるいは知ろうとしてこなかったか、痛感しました。

本書は私がこれまでに読んだ本の中で、ベストスリーにランクされる警世の書だと思います。全部読み終わったら、また取り上げたいと思います。

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