精神障害の治療マニュアル読了
精神障害の治療マニュアルを全部読み終わりました。
ざっくりした印象を言うと、書かれていたのは
仮想面談+心理の可視化+心理操縦技法
だと思いました。
仮想面談というのは、あたかも自分の担当医が目の前にいて、その先生とじっくり話し合っているかのような時間を過ごせるテキストだという意味です。
障害の種類によっては、外出することすら困難な患者さんもいるわけですから、このような時を過ごせる教材はとても大きな救いを与えてくれると思われます。
心理の可視化というのは、自分の心の状態を目で見えるようにする技術ということです。
決められたフォーマットの表に求められる内容を(拙くてもいいので)書いていき、それらに点数をつけたりすることで自分の心が今どうなっているかを客観視することができます。
そして、この作業を通じて、精神的苦悩の渦中に埋没しがちな自分の心をその外側から眺める第二の自己が育っていきます。
心理操縦技法というのは、自分の心を意のままに操縦する技法のことで、俗に「成功法則」などと呼ばれている技法を含んでいます。
「思考は現実化する」で有名なナポレオン・ヒルの成功哲学のようなものが、精神障害の治療に応用されているとは知りませんでした。
それぞれ大変読み応えがありましたが、私が一番大切だと思ったのは最後に触れられていた目標を持つことです。
自分の心に深く入り込み、自分が本当にやりたいことは何かを問い、得られた答え、つまり目標を常に意識しながら生活に新しい規律を持ち込むことで、最後にはどのような精神障害も克服できるのではないか。
そのように思いました。
たとえばですが、今は広場恐怖症に苦しんでいても、世界の歌姫になりたいと思う気持ちを大切にしてそれを忘れなければ、思考は現実化し、いつか夢は叶うかもしれない。
仮に世界の歌姫にはなれなくても、その過程で広場恐怖症は克服できるに違いない。
このテキストは、人間の心の持つ力を引き出すことで困難に打ち勝つ、ナポレオン・ヒルのメンタル版であると理解しました。
夕食は、ナスの煮浸し、竹輪の磯辺揚げ、キュウリともずくの酢の物、味噌汁。
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