近藤誠さんが亡くなった
TJARロス(笑)。
月、火とぼんやり過ごしてきましたが(ジムには行きました)、今日は掃除機をかけました。
『患者よ、がんと闘うな』の近藤誠さんが亡くなられました(心筋梗塞か何かだったようです)。
あの本が出た時にはタイトルにびっくりしましたが、読んでみたら納得のいく結論だったことを覚えています。
ただその後、同じような本をいくつも出して、マンネリ化していたように思います。
亡くなられる数日前に、偶然こんな広告が新聞に出ていました。
中を読んだわけではありませんが、なかなか良さげな内容に見えます。
特に、
「大人の病気のほとんどは老化現象」
という項目に目が止まりました。
病気は老化現象である、ということは、言い換えれば老化は病気であるという意味です。
病気の種類はWHOが分類を公表していますが、つい最近まで「老化」はそこに記載されていませんでした。つまり、それまで老化は病気ではなく自然な成り行きだと思われていたわけで、人が死ぬのはあくまで糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞、大動脈解離といった個々の病気のせいだと考えられていたのです。
しかし、ほんのここ数年で事態は様変わりし、老化は紛れもなく「原因が存在する一つの病気」であり、その現れ方が様々であるに過ぎないと考えられるようになってきました。
つまり、老化を治療する薬があり、それを投与すればこれら様々な病気が(同じ治療法で)治る・・・という可能性があるわけです。
近藤先生がこの辺り(老年医学の最先端)をどこまでご存知だったか知りませんが、
"住み慣れた家やホームでラクに逝くには「患者にならないこと」が大切"
とあるのは、彼の従来の主張と同じく、老化に逆らわず成り行きに任せたほうが楽という意味だと思います。
しかし、最近では老化の原因は一つであり、それを遅らせる薬も開発中で、後20年ないし30年もすれば誰もがそれを予防的に服用して健康寿命を大幅に伸ばすのも夢ではないと言われ始めています。
老年医学の研究者たちは、すでに自分や家族を実験台にそれらの薬剤を投与しているらしく、顕著な効果がいくつか報告されているそうです。
例えば、ある研究室の学生が母親に飲ませたところ、とうに終わっていた生理が復活したなどです。
明らかに時計の針が逆に巻かれたわけです。
この薬は人間だけでなく馬に飲ませても若返り効果が見られたそうですから、プラシーヴォ効果ではありません。
ちなみに、この薬は私が『理系のからだ改造記』で紹介した健康法
- 運動
- 断食
- 冷水刺激
がスイッチを入れる長寿遺伝子Sir2に、これらの方法によらずに直接働きかけるものだそうです。
(私も現在試しているところです。)
若返るということは、より長生きすると同時に病気から解放され健康寿命が伸びるわけですから、「患者にならない」まま、この本のタイトルのように自宅で死ねるわけです。
しかしそれだけでなく、自分は後期高齢者だからもうすぐ死ななくてはならないなどと変に怯えることなく、この先まだ三十年位は健康で生きられると知れば気持ちも落ち着き、新たに何かを始める気になれるというものです。
早くそのような時代が来てほしいものです。
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