どん兵衛が進化?

最近カップ麺のどん兵衛が一段と美味しくなったような気がしています。
これまでの粉末スープでなく、液体スープのものが特に美味と思います。
味に深みが出てきました。

最初にどん兵衛にハマったのは、天ぷらそばでした。
何が良かったかというと、「月見ポケット」がついていたことです。

月見ポケットというのは、蓋を開けると麺が見えますが、その中央部が少し凹んでいるのを指します。
たったそれだけ。
そこに卵を割り入れ、お湯を注ぐときに卵をめがけると白味が白く不透明になります。
月見卵です。
いかにもインスタント食品で栄養的にどうかなという印象のカップ麺ですが、これによって一気にランクアップしました・・・私の中で。

そのどん兵衛が液体スープ化によってさらに美味しくなりました。
お湯を注いでたった3分、美味しい月見そばが食べられます。
ますますやめられません。



どん兵衛で思い出すのは、森下典子さんの『いとしいたべもの』に出てくる「夜更けのどん兵衛」です。

彼女がまだ女子大生だった頃、読書会という名の合コンで知り合ったカレシに、どん兵衛のきつねうどんが美味しいと話したところ、こんな展開となったそうです。

彼は吸っていたタバコの煙をフーッと細く吹き出したと思うと、吸い殻を灰皿になすりつけて言った。

「うまいわけないさ」

「え? なんで? だって、まだ食べてないでしょ?」

「食わなくたってわかる」

「なんで食べてないのにわかるのよ。いいから、いっぺん食べてごらんなさいよ」

むきになる私に、彼は前髪をかきあげながら、

「所詮、まがいものだ」

と冷ややかに言った。

森下さんはこのとき初めて彼にムカついたそうです。
それから半年後のある日、この野郎は彼女を本気で怒らせるようなことを言いました。

「そういえばこの前、どん兵衛っていうきつねうどんを食ったんだ。アレはうまいぞぉ。君も一度食ってみるといい」

いますね時々、こういうやから。
自分のことしか眼中にないやつ。
もちろん、このカレシとはすぐに別れたそうです。

そして、本書のこの後には、夜更けに美味しそうにどん兵衛を食するシーンが延々と綴られています。
まるで当時の憂さを晴らすかのように。


今日は修理されてきた掃除機で大掃除・・・のはずが、スイッチをいてれてもウントもスンとも言いません。修理に出した時と全く同じで、電源ランプは点灯するのに動きません。

結局いろいろあって、安全装置の一部が経年変化で欠落していただけだとわかりました。
それはほんの小さな金属製の突起で、今日は代わりに削り出したプラスチック消しゴムを挟んだら動きました!
高い金を払って修理に出すことはなかったのです。
家内はおかんむり。


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