ラン十四日目/セティ・ゴルジュ
今朝は辛かった。
そのわけは後で述べますが、そういうわけで今日のランは午睡が終わってからとなりました。
今日は方針を変えて、インターバルではなく連続走にしました。
走り出したら最後まで走るという普通のアレです。
今月の目標はこれを15分続けることです。
15分に根拠はありませんが、来月からジムを再開したら、筋トレの後でこれくらい走ろうというつもりで決めた数字です。
結果は、なんといきなり24分30秒続きました!
距離もいつもより長く走れました。
半月間の努力が形になって現れたのです。嬉しかった!
ただし、速度の方は超遅いです。途中で道迷いしてウロウロしたりして、多分平均時速は7キロくらいだと思います。速い区間でも8.3キロでした。
それでも激しい息遣いですから、ここはもう少しスペックアップしたいところです。
【今日のラン】
距離:2.76km
インターバル:歩き-走り2150m-歩き
最高時速:8.3km
最大心拍数:161bpm
ところで、昨夜はよく寝られず、夜中に何度も目を覚ましました。
覚えてはいませんが、何か悪い夢を見たようなのです。
思い当たるのは一つ、NHKスペシャルの『セティ・ゴルジュ 世界最深の谷に挑む』を昨晩見たことです。
ヒマラヤのある場所に悪魔が住むという深い谷があり、これまで文字通り人跡未踏だったのですが、そこに日本の渓谷探検家が挑んだ記録が放映されていたのです。
そこがどんな場所かということは、ネットで調べればいくつか出てきます。
私がショックを受けたのは、その映像でした。
一言で言うと、人間の想像力が及びもつかない陰惨で壮大で恐怖に満ちた世界でした。
場所はアンナプルナ三峰と四峰に挟まれた急峻な谷。
両側がカミソリで削ぎ落としたような奇妙に尖った針峰群が取り囲む狭く深い谷の中心部に、真っ黒い裂け目(ゴルジュ)が口を開けています。その幅は狭いところではわずか10mだそうですが、深さは何と二百メートルもあり、もちろん側面は垂直の絶壁です。
その中をアンナプルナの雪解け水が急峻な激流となって流れ下っているのですが、そこをこの人たちは探検すると言うのですから、見ているだけで体が震えてきます。
方法は、ゴルジュの上流部に二百メートルもある長いロープを垂らして懸垂下降で沢床まで降り、ロープを回収して(と言うことはもうここからは脱出できません)、それを使いながら沢を下り、別の場所にあらかじめ設置した長いロープをよじ登って地上に出ると言うものです。
下は文字通りの激流で、もちろんNHKのカメラは入れませんから、彼らはヘルメットに装着したカメラで自分達を撮影しながら通過するわけですが、途中で上からの激しい落石に見舞われたり、水流に足を取られて水没したりしながら幾つもの滝を下降して出口に達するまで緊張の連続です。
気温は氷点下。全身ずぶ濡れで低体温症になりかけて、ロープを操作する器具がうまく握れないなど、ハラハラドキドキの連続でした。
私がなまじ岩登りの体験者なので余計にそう思うのかもしれませんが、もうあり得ないほどの命懸けの遡行で、よくこんな冒険ができるものだと言葉もありませんでした。
この衝撃の映像のおかげで、夜中にうなされて目を覚ましたのだろうと思います。
あの光景は、いくら想像に想像を重ねても、人間の頭の中からは決して生み出せない類の絶無の存在でした。
動画でないとその凄まじさはわかりませんが、とりあえずこんな場所です(NHKのサイトから借用)。
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